2020年度6月掲示板①・高校生の日々5冊
しばらく更新していなかったので、まず5月7日以降の旭川市の様子を。
前回の記事で、北海道の小・中・高校の休校措置は4月20日~5月6日までと書きましたが、それが10日まで延び更に31日まで伸びました。
旭川龍谷高校の状況は以下の通りです。
・5月11日~15日→時間指定で一人ずつ登校し、個人面談を受ける
・5月18日~22日→クラスを3分割して週に1度登校。コースごと2時間~4時間授業
・5月25日~29日→クラスを2分割して週に2度登校。コースごと2時間~4時間授業
・6月1日~ 従来通り6時間授業
ちなみに北海道の新型コロナウイルス情報は北海道知事のtwitterを見に行くのが一番早いです。刻々と更新してくれます。
5月掲示板を作る機会が無く6月掲示板の日付となりました。今月の①は高校生の日々を描いた小説5冊です。
hatenaブログで本の表紙画像を引用する先としてAmazon.co.jpしかないのですが、昨今の厳しい物流状況を鑑み、以下のネット書店もお勧めします。
街の本屋を応援したい人はこちらも利用してみてください。
e-hon(イーホン)
honto(ホント)
Honya Club(ホンヤクラブ)
梨屋アリエ[著]「きみスキ 高校生たちのショートストーリーズ」(ポプラ社)
乙一[著]「青春絶縁体」【短編集「箱庭図書館」収録】(集英社)
本校の蔵書はハードカバーなので真っ白いデザインです。
www.e-hon.ne.jp表紙画像は出るものの、e-hon・honto・Honya Clubともにハードカバーの在庫はありません。
長嶋有[著]「ぼくは落ち着きがない」(光文社)
Amazon.co.jpは文庫デザインなおかつKindle版しかでません。
honto.jp3書店ともハードカバーの在庫は無いですが、文庫の紙の本は3書店とも在庫あり。
Amazon.co.jpは文庫のみ。
honto.jpハードカバーの在庫は3社とも無し。表紙画像が見れます。
今回のテーマ本5冊は小説というくくりなので入れませんでしたが、高校生の心情を上手く書いたなと思う豊島ミホのエッセイ作品 ↓
「底辺女子高生」(幻冬舎文庫)
田舎の中学校から街の進学校へ入学した著者は、1年生の4月から教室を見渡してあることに気付く。『この中で私が一番底辺だ』
それからの描写は、身に覚えのある人は『痛い』『イタイ』と思いながら読むでしょう。明確ないじめが著者に対してあったわけではなく、しかしキラキラしたクラスメイトに引け目を感じずにはいられない。ずるずると保健室登校を繰り返し、出席日数が足りずに卒業が危ぶまれる事態になる。
日本全国、同じような状況(誰かに何かをされたわけではない。だが理想の高校生になれずにどんどん萎縮してしまう。明るい高校生とはかけ離れてしまった)に陥っている現役高校生が読むにはあまりに辛いだろうか。司書がこの本を読めたのはそんな痛さ・熱さが喉元過ぎて過去になったからだろうか。
とにかく豊島ミホに文才があり、この作品が世に出てくれて良かった。今の高校生にこの本を渡す時に添える言葉があるとすれば、『こういう過ごし方で息をひそめて切り抜けるのも一つの手だよ』と。
2006年刊行なので ↑ Amazon.co.jpではKindle版しか検索にかかりませんでしたが、hontoとHonya Clubではまだ紙の本の在庫があります。( ↑ の発売日2013年はKindleで出た年)
このように、Amazon.co.jpに在庫が無ければ世界に存在しないと思い込まず、多様なネット書店・街の本屋で注文をしてみてください。