2015年度新着図書14(8月)・藤野恵美「わたしの恋人」「ぼくの嘘」(角川文庫)

これぞ青春ラブストーリー!

 

藤野恵美はなんと才能のある作家だ!

文章に何の苛立ちも覚えない!

→なぜなら

 ・古すぎず、今っぽくなく、時代に合わせすぎない言葉使い

 ・心がざわつく卑屈な悪意は出てこない

 ・とにかく主人公の龍樹が見ていて気持ちの良い真っすぐなキャラである

 ・主人公カップルは自分たちで考え、自分たちで答えを出していく

 ・さまざまな障害に阻まれながらもきれいに収束していく結末

 

中身を読んでは表紙を見、また読み進めては表紙を見る。なんども表紙を見返したい爽やかなイラストのカップルそのままの内容です。

気になるクラスメイトに会えない夏休みの今、読むのにぴったりな小説。

わたしの恋人 (角川文庫)

わたしの恋人 (角川文庫)

 

 ↑ この可愛らしい表紙の小説に「魔人ドラキュラ」「悪魔のいけにえ」「テキサス・チェーンソー」の文字が登場するとは…。

 

 

 続編。こちらでは龍樹の親友・勇太が主人公です。

「わたしの恋人」の2人が真っすぐ過ぎて見ていられない、そんなにうまくいくわけないだろう!と、どうしても世の中斜めに見てしまうそこのあなた!

そんなあなたは ↓ がおすすめ。

ぼくの嘘 (角川文庫)

ぼくの嘘 (角川文庫)

 

司書はこちらの結末が大好きです。

いかにも高校生向けのブログへ飛んできた「高校生じゃないけど記事読んでます」な大人のあなた!

「ぼくの嘘」の結末、いいですよ。